気負わず淡々と

夏休みに入り、一週間が経ちました。

最近は毎朝蝉の鳴き声で目が覚める僕です。

さて、夏休みは、特に受験生のみなさんにとって、気合いが入る時ですね。

「夏は受験の天王山」とか「夏を制する者は受験を制す」などと、とかく夏休みの過ごし方の大切さが昔から言われています。

確かに夏休みの過ごし方は大切ですが、それほど気負うこともありません。僕に言わせたら「天王山」と言えば、受験生にとっては一年中「天王山」だと思いますし、「受験を制す」ためには夏だけではなく、秋も冬も視野に入れてトータルで制さないと桜満開の春はやってきません。

ただ、こういうことは言えると思います。

一学期、思い通りに捗らなかった勉強を一気に取り返す絶好の機会、基礎学力が不十分な人にとっては基礎を固めるのに絶好の機会、そして秋から勉強を加速していくための力をつけるのに絶好の機会。

一学期にきちんと勉強する習慣がついていなかった人が、夏休みにある程度まとまった時間勉強する習慣がつけば、概して9月以降も「惰性」でやれるものです。

そういう意味では、やはり夏休みは大切ですね。

しかし、なにも気負うことはありません。

何か特別なことをやろうとする必要は全くありません。

毎年、「夏休みどんなことをやればいいですか?」などと尋ねてくる塾生がいますので言いますと、受験学年ではない学年のみなさんは、一学期の復習をしっかりやってください。

中間テストや期末テストで、まあまあの点数が取れている人でも「抜け」があったりしますので、そこを強化してください。夏休みの終わりに一学期に行われた中間テストと期末テストを全て解き直して、満点が取れるのを目標にするといいと思います。そこまで復習できたら二学期からがスムーズにいくものです。

受験学年のみなさんは、夏休みに志望校の過去問をとりあえず一年分でいいですからやってみてください。

約半年後にどれぐらいのことがやれるようになっていないといけないのかを夏休み中、できたら夏休みの早い段階に確認してほしいのです。

一通り勉強が終わってから過去問を解くということではなく、この時期に1回解いてみて、どのような問題が出ているのかの確認と同時に「頑張らなくてはいけない」と自分の気持ちを鼓舞してほしいのです。

夏休みは、基礎が出来ていない人は、とにかく基礎固めに専念して勉強してください。

では、一通り基礎が出来た人は何をやるかと言いますとどんどん過去問を解いて、過去問を通して「抜け」や弱点の補強を図るのです。

志望校の過去問を10年分ぐらいやり終えた人や10年分も手に入らない人は志望校と同レベル以上の学校の過去問をやればいいと思います。

「過去問を解く→『抜け』や弱点の発見→その補強」

この繰り返しです。

浪人生でもなければ、なかなか夏休みの段階でここまで行ける人は少ないと思います。

基礎が固まっていない人は、気負って現時点でそこまでやる必要はありません。

ムリにやっても努力の割に力がつかないということになりかねません。気負わず夏休み中は基礎固めに専念しましょう。

先程の繰り返しになりますが、とにかく夏休み中に、まとまった時間勉強することが当たり前になれば秋からその流れでスムーズに行けるはずですから、毎日、淡々とルーティーンをこなしていくことが合格への確実な道だといえるでしょう。

淡々と今日やるべきことを今日やる、頑張りましょう。