ハロウィンの頃になると・・・

ハロウィンの時期になると思い出す悲劇があります。

まだ、みなさんが生まれる前の1992年10月18日(日本時間)、一人の留学生として渡米していた高校生が銃で撃たれて命を落としました。

みなさんの中には、この事件(日本人留学生射殺事件)を知らない人がほとんどだと思いますので、少し説明しますと・・・

この事件は、当時、ルイジアナ州に留学していた愛知県立旭丘高校2年生の服部剛丈(よしひろ)くんが ハロウィンパーティに仮装姿で向かう途中、 訪問宅を間違え、射殺された事件です。

そこの家の主人は服部くんを強盗か何かと勘違いし銃を向けました。

主人は服部くんに「Freeze(動くな)」と言ったのですが、服部くんは「Freeze」の意味がわからなかったのか、聞き取れなかったのか、そのまま足を進めて撃たれたのです。

撃った人に言わせれば、「見知らぬ人間が、警告を無視して、自宅に侵入したから撃った」
ということなのでしょう。

やはり裁判では撃った人に、正当防衛が認められ無罪となりました。 銃を持つことの自由が認められている国、 自らの生命・財産・自由は自らの手で守るという意識が強い国ならではの事件でした。

日本では、職務中の警察官等を除き銃の所持は認められていませんね。

確かに銃を持っていれば、誰かが刃物を持って襲いかかって来ても、自分の命を守ることができる可能性が大きいですね。素手では刃物を持って遅いかかって来る相手にフツーは勝てません。

そう考えると、自分の身を守るために銃の所持を認める方がいいという意見もありそうですが・・・

しかし、銃の所持が自由になると、間違いなく今よりも殺人事件が増えるでしょう。

理由は人間は「感情の動物」だからです。ついカッとなって発砲する事件が起こり得ることは
簡単に想像がつきます。

銃など自由に持てない社会の方がいいと僕は思います。

服部くんの場合も、銃所持が認められていない国で訪問先を間違えたのであれば、殺されることはなかったでしょう。